マンモグラフィとは…
乳房X線撮影のことです。圧迫板というプラスチックの板で乳房を押さえたまま撮影するのが特徴です。
乳房はやわらかい組織でできているため、専用の装置(写真)を用いて撮影を行います。
欧米ではマンモグラフィを用いた乳がん検診が一般的で、乳がんによる死亡率を減少させる効果が得られています。
「マンモグラフィ精度管理中央委員会」では読影力、撮影技術力、装置の精度を高水準に保つため、認定制度を設けています。
当院では医師、技師、施設ともにそれぞれの認定を取得しており、高水準の検査、診療が可能です。
安心して受診していただけます。
マンモグラフィで何がわかるのでしょう…
早期乳がんの唯一のサインである微細な石灰化を写し出せるのが、マンモグラフィの良いところです。
乳房を触っただけでは判らない小さな腫瘤も発見できます。
もちろん良性の病変も写し出せます
どんな撮影をするのでしょう…
更衣から撮影終了まで10分ぐらいです。
なぜ圧迫した状態で撮影するのでしょうか…
①乳腺と病変部の重なりを少なくし、病変部を鮮明に写し出します!
②乳房を固定することで、写真のブレを防止します!
③X線の被曝線量が少なくなります!
圧迫による痛みを少しでも和らげるために、「体の力を抜く」ようにしてください。
検査の注意点は…
来院前、家では
制汗剤・パウダーは病変と似た写り方をすることがありますので、使用しないでください。
生理前に乳房が張る方は、圧迫時に痛みが増す場合があります。
このような方は乳房の比較的やわらかい時期に検査を受けられることをお勧めします。(生理開始後1週間ぐらいが目安)
食事の制限はありません。
撮影室では
髪の毛も写りますので、横に垂れてこないようにしてください。(髪留めをご用意しています。)
ペースメーカーやシャントを挿入されている方、豊胸術を受けられたことがある方は、検査方法を検討させていただく場合がありますので、事前にお知らせください。
気になる部分がある場合には必ず担当技師に伝えてください。
マンモグラフィガイド下生検(マンモトーム生検)とは・・・
マンモトームは、超音波やマンモグラフィでなんらかの異常(しこり・組織の石灰化など)が発見された際、それらが乳がんかどうかを診断するために組織を採取する検査です。より大きな組織標本を採取でき、縫合が不要で傷痕が小さいため、患者さまに過度な負担を与えずに診断できることが特徴です。
当院では、超音波で病変を確認しながら行うマンモトームは施行してきましたが、これからはマンモグラフィ下でも行えるようになりました。
これにより、マンモグラフィでしか捉えることができなかった異常(特に微細な石灰化)でも組織を採取し、それの良悪性を診断できるようになりました。
モニタ診断になりました・・・
5メガの2面モニタで細部まで描出診断可能になりました。
またCAD (Computer Aided Detection)という検出支援システムにより、読影の補助も可能になりました。
マンモグラフィを受けたことによる被曝について
1回の撮影で受ける放射線の量は東京からニューヨークへ飛行機で行くときに浴びる自然放射線の半分とほぼ同じ量といわれています。
放射線の被曝が怖くて旅行をキャンセルすることはありませんよね?
撮影による放射線の危険性はほとんどないといってよいでしょう。
マンモグラフィを撮って乳がんの早期発見をし、
命を救うメリットのほうがはるかに大きいことをご理解ください
当院のマンモグラフィ撮影室は、皆様に少しでもリラックスして検査を受けていただけるように様々な工夫をしています。
*撮影室はマンモグラフィ専用室とし、ほどよい広さにしています。
*更衣スペースは、家で身支度を整えているような雰囲気を作っています。
*常に女性技師が撮影を担当しております。
*観葉植物や季節の写真を飾り、検査室特有の殺風景さを極力なくすようにしています。
『マンモグラフィを受けられる方へ』
撮影までの待ち時間に、検査の内容を説明した冊子を読んでいただいています。
ご不明な点がございましたら、撮影の際に担当の診療放射線技師にお気軽にご相談ください。