1.研修医実務研修
1)輸液路確保
新研修医を対象に採血静脈注射シミュレーターを使用し、静脈留置針(サーフロー)挿入のトレーニングをしました。指導は、救命救急センター長、集中ケア認定看護師2名、DMAT登録の看護師長2名が行いました。
また、シムマン3Gを使用したシミュレーションにより、救急外来で遭遇する症例についてのディスカッションを行いました。
2)ICLS(医療従事者のための蘇生トレーニングコース)
新研修医を対象に、ハートシム4000、気道管理人形、エアーシム、レサシアン、AEDトレーナー等を使用し、ICLSコースを実施しました。指導は、院外から招聘した医師2名のほか、救命救急センター長、後期研修医、救命救急センター・ICU/CCU/HCU・手術室勤務の看護師らが担当しました。最初は不安な表情で行っていた気管内挿管や除細動も、繰り返し練習することにより、的確な指示を出しながら自信をもってできるようになりました。
3)Wet Lab
新研修医を対象に、心臓の解剖を理解し外科的基本手技を学ぶことを目的に、ブタ心臓を用いたWet Labを開催しました。院外から招聘した医師3名のほか、当院の胸部外科医師全員の指導により、知識・手技の確認がきめ細やかに行われていました。
4)T&A(Triage&Action)救急初療コース
新研修医を対象に、救急診療の現場で遭遇するショック・胸痛などの代表的な症候について、最初の10分間に行うべきアクションを身につけることを目的にT&A(Triage&Action)救急初療コースを開催しました。指導は、院外から招聘した山畑佳篤医師ら4名のほか、当院の副院長、救命救急センター長、後期研修医8名、救命救急センター・ICU/CCU/HCU勤務の看護師が行いました。初期研修医は、日頃の救急外来での診療を振り返る機会となっていました。また、当院の医師そして後期研修医の熱心な指導ぶりからは、off-JTとOJTのつながりが期待できました。
2.新人看護職員技術研修
新人看護職員を対象に感染管理技術と身体侵襲のある看護技術について、手洗い評価キット、採血静脈注射シミュレーター、臀部筋肉注射シミュレーター、上腕筋肉注射シミュレーターを用いた技術研修を行いました。最初はぎこちなかった注射器を持つ手も繰り返し練習することによってだんだんとしっかりしてきました。指導は、感染管理認定看護師、部署の指導者(教育担当者)が行っています。
1)感染管理
2)静脈注射
3)筋肉注射
3.静脈注射実技テスト
当院では、「看護職の静脈注射実施に関する基準」に基づき、新入職看護職員は静脈注射教育を受けます。知識テスト、実技テストを経て臨床での患者への実施が可能となります。静脈注射実技テストでは投与前・実施中・実施後の確認と正しい手技を習得します
4.看護助手研修
看護助手研修として、口腔ケア・体位変換、食事介助・移動移乗を行っています。それぞれ患者役、援助者役を体験しながら、基本的な技術を学びました。講師は、NST委員会委員の看護係長、皮膚・排泄ケア認定看護師、日本赤十字社健康生活支援講師が行っています。全員の看護助手が受講できるよう、同じ研修内容を4回繰り返して行います。
5.NCPR(新生児蘇生法)
当院では、新生児蘇生法「専門」Aコースを3回/年、新生児蘇生法「一次」Bコースを3回/年、行っています。当院の初期研修医、院内外の周産期医療に携わるスタッフが受講しています。指導は小児科部長が中心となり、指導者育成も視野に入れたコースの運営を進めています。