当課は、病気や手術により低下した身体機能の回復をはかるため、入院患者様を中心に急性期の理学療法、作業療法、言語療法を行っています。
運動器疾患・脳血管疾患・心大血管疾患・呼吸器疾患などのチーム体制をとり、専門性の高いリハビリテーションを実施し、また、医師、看護師、薬剤師、栄養士、社会福祉士などの多職種と連携したチーム医療にも積極的に参加しています。
急性期治療終了後は、リハビリテーション専門病院や介護保険下でのリハビリテーションが円滑に行えるよう連携をとり、また地域の住民や医療介護従事者に向けた研修会の実施など、地域の主幹病院としての役割を果たしています。
リハビリテーション医:1名(非常勤)
理学療法士:17名
作業療法士:5名
言語聴覚士:4名
運動器リハビリテーション料(Ⅰ)
脳血管疾患等リハビリテーション料(Ⅰ)
心大血管疾患リハビリテーション料(Ⅰ)
呼吸器リハビリテーション料(Ⅰ)
がん患者リハビリテーション料
心不全チーム
足創傷治療チーム
ICU早期離床サポートチーム(EMT)
呼吸サポートチーム(RST)
造血幹細胞移植チーム
骨折リエゾンサービス(FLS)
認知症サポートチーム
栄養サポートチーム(NST)
摂食・嚥下チーム
チームおかげ(糖尿病教育入院・生活習慣病に対する出張指導・透析予防など)
主な対象疾患
・運動器疾患
大腿骨頸部・転子部骨折、手関節骨折、肩関節骨折、膝靱帯損傷、腱板損傷、外傷、人工関節術後など
・脳血管疾患
脳出血、脳梗塞、クモ膜下出血、脳腫瘍、神経難病など
・心大血管疾患
心不全や心筋梗塞などの心疾患、冠動脈バイパス術や弁置換術などの開心術後、糖尿病足病変や抹消動脈閉塞疾患など
・呼吸器疾患
間質性肺炎、慢性閉塞性肺疾患、肺炎、外科術後など
・廃用症候群
外科・内科疾患による機能低下など
・がん
外科術後や抗がん剤などの治療患者
診療科別新規患者数(2022年)
認定・専門資格 | 取得人数 | |
専門理学療法士(循環器) | 1名 | |
認定理学療法士(運動器) | 2名 | |
認定理学療法士(循環器) | 2名 | |
認定理学療法士(呼吸器) | 1名 | |
認定理学療法士(代謝) | 1名 | |
3学会合同呼吸療法認定士 | 7名 | |
心臓リハビリテーション指導士 | 2名 | |
糖尿病療養指導士 | 1名 | |
心不全療養指導士 | 1名 | |
認知症ケア専門士 | 2名 | |
認定言語聴覚士 | ||
失語・高次脳機能障害領域 | 1名 | |
摂食嚥下障害領域 | 1名 | |
NST専門療法士 | 1名 |
運動器疾患リハビリテーション
受傷後や術後早期より介入し、筋力強化や関節可動域改善を積極的に行い、日常生活動作の獲得、職場復帰、スポーツ復帰などに努めています。
また、人工関節手術前に外来にて評価、運動指導を行い、術後安心してリハビリテーションを受けて頂けるシステムを取り入れています。
脳血管疾患等リハビリテーション
救急病棟やSCU(Stroke Care Unit)において、早期介入による機能回復及び廃用症候群や合併症などの予防に努めています。また、在宅復帰に向けた支援や回復期リハビリテーション病院への切れ目ないリハビリテーションを行っています。
心大血管疾患リハビリテーション
心不全や心大血管術後の患者様を中心に早期より心臓リハビリテーションを提供し、心不全チームを通じて地域の医療介護従事者との連携を図っています。
また、地域に向けての研修会を多職種と協働して開催するなどチーム医療を重視し活動しています。他にも集中治療室(ICU)においては、Early Mobilization
Teamを形成し、ICUにおけるリハビリテーションも実施しています。
呼吸器リハビリテーション
呼吸器疾患の急性増悪では、早期からコンディショニングや運動療法、セルフマネージメントを中心にリハビリテーションを行い、在宅復帰に向けた支援を実施しています。
また、年2回の呼吸器教室開催や、近隣の病院及び訪問看護ステーションと連携し地域で呼吸リハビリテーションを提供できるよう取り組みを進めています。
がん患者リハビリテーション
がんの術後や化学療法、放射線療法による筋力や持久力の低下、歩行機能の低下をできるだけ予防することを目的にリハビリテーションを行っています。
また、造血幹細胞移植においては、移植前より多職種での情報共有やリハビリテーションを行い、社会復帰を支援しています。
生活習慣病・糖尿病・透析予防
糖尿病・代謝内科の糖尿病教育入院の運動療法の講義や実技指導を行っています。
また「チームおかげ」の活動を通じ、地域医院の生活習慣病患者様への多職種出張指導や透析予防のためのチーム活動にも参加しています。
理学療法室 | 心リハ室 | 屋外庭園 |
運動器疾患
受傷後や術後早期より介入し、浮腫や拘縮などの合併症予防に努めています。
また、訓練用プリントによる自主訓練の指導や訓練用装具の作成を積極的に行い、より効果的なリハビリテーションを行えるようにしています。
脳血管疾患・廃用症候群等
看護師と協力して早期離床を促すとともに、作業活動を用いた機能訓練、日常生活動作訓練(食事、更衣、トイレ動作など)を実施しています。
また、日常生活動作を円滑に行うための道具の工夫(自助具の製作や紹介)や生活援助を行っています。
作業療法室
主に成人を対象に、ことばの障害(失語症)、発音の障害(構音障害)、記憶・注意・遂行機能などの障害(高次脳機能障害)の訓練を早期より実施しています。
また、飲み込みの障害(摂食嚥下障害)に対しては、耳鼻咽喉科医とともに嚥下造影検査や嚥下内視鏡検査での評価を行ったり、摂食嚥下認定看護師や栄養士、歯科衛生士等と連携し、「摂食嚥下チーム」として嚥下機能の改善に向けて活動しています。
言語療法室