平成２０年の初頭にあたり謹んでご挨拶申し上げます。
日本の各地で地域医療崩壊の危機が叫ばれていますが、幸い当院は概ね従来通りの診療を提供致しております。
これは当院を受診して頂いている方々をはじめ、地域の医療機関の皆様のご協力のお蔭と心から御礼申し上げます。
地域医療を維持していくために、行政機関のご協力を得て地域医師会及び医療施設との間で、今後当院の果たしていくべき医療機能について話し合った結果、当院は入院医療を主とした急性期医療を担当していくことが望まれました。
この方針に従い、当院に通院しておられた方であっても、一部の専門外来を除き原則として最寄の施設（かかりつけ医）を受診して頂くようご協力を頂いています。（これを逆紹介と呼んでいます。）
こうすることによって、当院の医師は、本来最も精力を注がなければならない、入院しておられる方々に関わる時間を増やすことが出来、より専門性の高い医療に専念することが出来ます。
各種報道にて既にご承知のこととは思いますが、勤務医はその勤務状況が余りにも過酷なため全国で減少し続けています。
この傾向を何とかして止めるために、この様な地域ぐるみの取り組みが必要となったわけです。
永年当院の外来に慣れ親しんでおられた方にはご迷惑をお掛け致しますが、将来、入院治療や当院でしか行えない検査等が必要となった場合には、勿論直ちに対応させて頂きますので、状況をご理解の上ご協力下さいますようお願い申し上げます。
また当院の外来を受診される場合は、原則としてかかりつけ医からの紹介状をご持参下さいますようお願い申し上げます。
休日、夜間の場合は休日夜間応急診療所を受診の上、当院で検査や治療を必要とされる方は紹介状をご持参下さい。
もし紹介状をお持ちにならないで当院を受診されますと、通常の治療費以外に５，２５０円をお支払い頂かなければなりませんので、是非紹介状を頂いた上、受診して下さいますよう重ねてお願い申し上げます。
かねてからお知らせしていますように、当院は新築移転に向け現在設計を進めています。最新の医療を安全に提供出来る高機能病院として、平成２３年度内の診療開始を目指しています。
新病院の設立のコンセプトは、ご利用頂く方には快適な療養空間を提供出来るように、また職員に対しては、この病院で仕事をしてみたいと思えるような、いわゆるマグネット・ホスピタルにしたいと考えて取り組んでいます。
本年も皆様のご協力を頂き、安全、安心の医療の提供に向け職員一同精一杯努力致しますので、どうぞ宜しくお願い申し上げます。
院長 村林 紘二
